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2012.02.18 (Sat)

親方のコラムンムンでぃ!『怪食談議暦』 お茶漬けの湯気の彼方に

じつにご無沙汰(笑)。

いや~・・・すまぬすまぬと頭を掻きながら詫びてみたい(笑)。
では、参ろうか・・・。



先日、長女が眠るくらいの時間の帰宅となり
台所で女将の作っておいてくれたものを温め、酒の肴をちょいとこしらえていた。
今晩はやけに厚揚げが食いたくなり・・・。

少し焦げ目を強くして厚揚げを焼き上げ、たっぷり目の鰹節と
葱の薬味ではなく柚子胡椒をそえて、熱いうちに頬張る。
キリっとした柚子胡椒の辛みと香りが鼻から抜けきらないうちに

冷たい焼酎のハイボール(レモン)をグイっとあおる!
『くっは~~~~』と叫んだその時に頭にタオルを巻きつけた長女が
風呂から上がってきた。

『父ちゃん、ご機嫌だねえ!』

最近、長女は随分と大人びた台詞を吐くようになった。

『ご機嫌とは恐れ入るねえ、へっへっへ』

こんな会話を楽しめるようになったのも、やはり大きくなったからなんだろう。
『そういや、おめえ随分と遅いな・・あ、明日は休みか?』
『そうだよ、明日は土曜日だよ。・・・父ちゃんとちゃんと話すの、久しぶりだねえ。』
『・・・そうだな。しばらく寝てる顔しか見てなかったもんな。』

他愛もない話を・・・
それでも実にゆっくりと時間を費やして楽しんだ。

さて、それではそろそろ〆に・・・茶漬けでも食べようかと思い
また台所に立った。

少し残しておいた鮭の塩焼きに、梅干しと刻み海苔を入れただけの単純な茶漬け。
しかしながら寒さと疲労にやられた体には、実にやさしく美味いものだ。
茶碗に熱い湯を注ぎ、鮭と梅干しから出汁が出たいい香りが部屋中を包む。



鮭茶漬け



そして当然・・・。

長女の鼻先にもそれは届く。
まるで子犬が美味いものを探し当てたように、鼻先が器用にひくひくと動いている。
『いいにおいだねえ、父ちゃん(笑)』
『ああ、そうだろ・・・。なんだ・・腹、減ってるのか?』
『えへへ・・うん、お腹すいちゃったなあ・・』

しょうがねえなと、くしゃくしゃになっている頭をさらにクチャクチャになでながら
長女の分のお茶漬けも作り始めた・・・とその時。

ふと、子供の頃を思い出した。
『そういえばな、父ちゃんがまだお前くらいの時にな・・・・』
『うん??』

長女に語りかけながら、目の前の記憶の海にはきちんとあの台所が。
そうだ、実家の台所は・・・。
板の間で冬にはひどく冷える台所だった。

夕方になるまでミニスキーやらボブスレーで遊び倒し
出された飯はペロリとたいらげていたのだが、8時半あたりを過ぎてくると
これがまた不思議と腹が空いてくる。

最初は『がまんがまん』と念仏のように唱えているのだが
我慢すればするほど頭の中には食い物の映像しか浮かんでこない。
満龍の醤油ラーメン、小池のライスカレー、五島軒のカツサンド
それからそれから・・・うわ~もうだめだ!・・・となる。

ガキの頃から食い意地がはっていただけなのだが。

まあ、小学生が夜に一人で飲食店に行くことは当然できないので
そろりそろりと暗い台所へ忍び込み、昨日から今晩にかけての残り物を
漁るのである。母親は大概、どんな残り物でも二つくらいの皿にまとめておいて
食器棚の前の仕掛け棚の上に置いておく。

北海道の冬の夜は相当に冷え込むので、冷蔵庫なんかに入れておかなくても
腐りはしない。この残り物でてっとりばやく、かつ温まるものと言えば
茶漬けとなるわけである。

小さい豆電球だけを灯して、今日の獲物は・・・。
塩鮭の腹部分、沢庵、昆布の佃煮、浅利佃煮、鱈子等々。
まあ見事に塩辛いものばかり。がしかし

焼き鮭


茶漬けにとってはもう贅沢な具材ばかりである。
夜の9時過ぎに薄暗い台所で、満面の笑みで茶漬けをこしらえる小学生。
具材一つ一つをまるで宝物を扱うように冷や飯の上にならべ
ガス台の上のやかんを『まだ沸かぬか、沸かぬのか!』と妙な目の迫力で
見やるという、なんともはやその情熱をもう少し勉学に向けたならと・・・。

その当時の自分にやはり、説教したくなるぐらいである。

梅干し


さて・・・・。
ここにようやく贅沢な茶漬けが完成したわけである。
気温が0度を下回っている台所は、熱い茶漬けの湯気でうっすらと視界が曇っている。
中どんぶりの中の飯は冷や飯なので、当然お湯はすぐにぬるくなる。が、

良い出汁がでているのでまず、この出汁をたっぷりと堪能し
そのあとで、さらに熱い湯を注ぎたす。
これで2回、楽しめるわけだ(←あほ)。

くっは~~~~♪などと言いながら、贅沢茶漬けを楽しんでいるその時背後から・・・。

『山椒昆布をいれるとこれがまたオツな味でな・・・』

心の臓を鷲掴みにされたような驚きで、振り返れば
すでに棚の奥をゴソゴソやっている父の姿が・・・。『ああ、これこれ』といって
小さな小瓶をこちらに渡す。

『これをな、箸で・・そうさな、一掴み半といったところか、入れてみるといい。』
夜の盗み食いをこれといって咎めもせず、あろうことかさらに美味くなるからこれを入れろと・・・。
そう言った父は

『美味そうにできたじゃねえか、俺の分も作ってくれるか』と笑っていた。
懐が深いのかそれとも同じように食い意地が張っているだけなのか。
それでも・・・

夜遅く、寒い台所で一緒に食べた茶漬けの味は格別だった。
この後かなり長い期間、父と自分による夜中の台所談議というものが展開されていった。
ときに悩み相談、時には馬鹿話というように・・・。


たらこ


『・・・だよね!父ちゃん!』という長女の声に我にかえって
その目を見やれば。

おんなじ目をした、小学2年生の『オレ』がここにいた。
姿を女の子に変えてはいたが、まさしくこの子はあの台所にいた
オレなんだなあ(笑)。




 人気ブログランキングへ ←寒い夜だからこそあっつい茶漬けが恋しくなる
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22:27  |  コラムンムン  |  トラックバック(0)  |  コメント(11)

Comment

伝承ってやつですね!

久しぶりの「怪食談義暦」うれしいっす。
こんな、冷え込む版にはぴったりですねえ。
お茶漬けはいちど出し汁を飲んでから熱々のお湯を足して・・・
これには激しく同意!
ゴー子姉 |  2012.02.18(土) 22:57 | URL |  【編集】

ゴー子姉さん、らっしゃいませ~い!

毎度のコメント、ありがとうございや~す。

> 伝承ってやつですね!

ま、そこまで大袈裟ではないですが(笑)。
血は争えないとでも申しましょうか、ねえ。

> 久しぶりの「怪食談義暦」うれしいっす。
> こんな、冷え込む版にはぴったりですねえ。

実に久々に書いたので、少し時間がかかりました。
文章がなかなか決まらなかったですよ。

> お茶漬けはいちど出し汁を飲んでから熱々のお湯を足して・・・
> これには激しく同意!

あひゃひゃひゃ♪自分の場合
単なる貧乏性ですな。なんとかたくさん楽しめる方法を
考えてばかりいるような気がします。
こんなことしてたら、粋じゃねえ!と誰かに叱られそうです。
親方あやかし堂 |  2012.02.19(日) 09:16 | URL |  【編集】

あ~

久しぶりのコラムンムン♪

やっぱり親方の食いモンの絵はいいですなぁ~

お茶漬けの湯気が

塩しゃけの辛さが

梅干しのすっぱさが

たらこのぷちぷちが

伝わってきますよぉ

この時間にこれ見ちゃうと

食べたくなっちまいますよぉ。。

罪つくりだわぁ

「記憶の海の台所」

いい~表現だなぁ~
こはる日和 |  2012.02.20(月) 00:37 | URL |  【編集】

こんにちは。

親方の食べ物の画は最高!
たぶん関東には有ると思いますが
北海道から来るしょっぱいさけ・・
これがしきりに食べたくて・・・。

お茶づけで食べたら最高でしょうねぇ~。

あ~ぁ・・めんたいまでたべたくなりましたぁ~。^^
yamaneko |  2012.02.20(月) 08:44 | URL |  【編集】

・・・・・(´;ω;`)ぶわっ!

待って・・・ 待ってましたよう・・・ 『怪食談議暦』の大復活!!

・・・・・(´;ω;`)(´;ω;`)ぶわっ!ぶわわっ!!(G.D.M.T.は2度泣く(爆))

いやまずなんつっても、親方ならではの『食べ物の画』たち!
1枚めのお茶漬けからそそられますねえ。(右側の滲みの表現・・イイなぁ♪)
塩鮭の照りには、思わずじゃわわぁ~~~っとヨダレが・・・
タラコの・・・箸でつまんでるとこのムチッと感といったら、もう!!!

・・・ぬおーーーーーーーーーー、 た ま ら ん ッ ッ ! ! 

(・・ガサゴソ・・ !! ~~♪♪←冷蔵庫でタラコを発見したらしい(笑))

テキストはもう、涙なしには読めませんな。。。
『いま』と『かつて』が見事に交錯し重なり合って、ひきつけられます。
お父様、ほんとうに粋な方でいらっしゃったんですね・・・ 
ううぅ、つくづく大きいなぁ・・・ (;つД`)

ちなみに、当時の親方少年(ややこしいけた『今日の獲物』のなかの・・・
浅利佃煮にビビッと反応! コレ、大好物なんですよねえ~。
生姜をこれでもか!とどっさりいれて、
『生姜の佃煮(withあさり(笑))』的にしても美味しいんです~(^^)
G.D.M.T. |  2012.02.20(月) 21:17 | URL |  【編集】

こはるさん、らっしゃいませ~~い!!

毎度のコメント、ありがとうございやす~~。

んん~~~~?ああ、こりゃいかん。
こんな時間に、家のブログにきては、時々やられますよ(笑)。

『怪食談議暦』はかなり気合を入れなければ書けません。
書いていくのは楽しいんですが
最近はプロットを考えていくのが中々大変になってきました。

そういやね・・・(笑)
このたらこを描きながら、こはるさんを思い出していたのは事実です。
あの、明太子おにぎりの味はあっしの中で
きちんと『思い出の味、記憶の中の味』になってますから。

この先も、何回も思い出すんでしょうねい♪
ふひゃひゃ。
親方あやかし堂 |  2012.02.20(月) 23:55 | URL |  【編集】

yamanekoさん、らっしゃいませ~い。

毎度のコメント、ありがとうございます~~。

はい、しょっぱい鮭は関東にもありますが
田舎の『新巻き鮭』ほどしょっぱくない、つまり甘塩ですね。

北海道のそれは、しょっぱくまた少し身がかためですね。
干して乾燥させているので
身が引き締まっているのですよ。

お茶漬けには、最高でございます~~~~。
そして明太子も好物でございます~~~~だら~~~~~。
親方あやかし堂 |  2012.02.20(月) 23:59 | URL |  【編集】

G.D.M.T. さんらっしゃいませ~~~!

毎度のコメント、ありがとうございやす~~!

って、そんな2度も泣かなくても・・・。
すいやせんねぇ~~、そんなに待たせていたとは・・。
ちょっと、今回は時間がかかっちゃいました。

不思議なもんで、ちゃちゃっと描けるときは早いんですがね~~。
少し間があくと、なかなか難しいもんですが。

『タラコ』ね!
なかなか描くのがしんどかったのは事実です。
こう・・・うまそうにタラコが描けない!ってね。
悩んじゃいましたよ(笑)。

G.D.M.T. さんもタラコが好きでしたか?あはは。
美味しいですよね~~。
そして浅利に反応しましたか。渋いな。

たしかに浅利の佃煮には、生姜も一緒に煮つけてますね。
このぴりりとした辛さがよく合います。
あっしのお気に入りは、東京は月島の『天安』というお店の
浅利とオキアミの佃煮が大好物です。

これもね親父の受け売りなんでさあ(笑)。
親方あやかし堂 |  2012.02.21(火) 00:10 | URL |  【編集】

拍手御礼瓦版

おおっと!レイさんFBからようこそいらっしゃいました。

ありがとうございます~~~!
イラストと駄文のブログへようこそ。
ごゆっくりと見ていってくださいね。

お褒めいただき、恐縮です♪
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
腹が空くかもしれませんが・・・。
親方あやかし堂 |  2012.02.21(火) 00:14 | URL |  【編集】

今、物凄くお腹減ってます!!!
夜中のつまみ食い、いいですね~。
親方さんの記事を読みながら、私も昔にトリップしてしまいました。
大抵、夜中に大人だけが美味しいものを食べていたりするんですよね(笑)
お菓子よりつまみ系が好きだった私は、夜中に食べる「のん兵衛の〆ご飯」が格別に好きでしたね。

そういえば、「今日だけだよ」と言って、食べさせてくれるのは、やっぱり父でした。
ももくそ |  2012.02.22(水) 09:37 | URL |  【編集】

ももくそさん、らっしゃいませ~い!

毎度のコメント、ありがとうございやす~~~!

体調は戻られやしたかい??
インフルやらなんやら、色々病気が流行ってますからね。
マスクがかかせませんぜ、通勤電車。

> 今、物凄くお腹減ってます!!!

あっはっは!そりゃまたタイムリーな時に読んでしまいましたね。
それを覚悟でお越しくださいましな~~~。


> 親方さんの記事を読みながら、私も昔にトリップしてしまいました。
> 大抵、夜中に大人だけが美味しいものを食べていたりするんですよね(笑)

よくわかってらっしゃいますね。
まあ、酒飲みは夜にちびちびと美味いものを摘まみますからね。
子供からすりゃあ、納得がいかないことばりでさあね。

> お菓子よりつまみ系が好きだった私は、夜中に食べる「のん兵衛の〆ご飯」が格別に好きでしたね。

あ、おんなじだ♪
そして我が家の娘たちも、そうなりつつあります。
おかげで晩酌の肴が減りますよ・・・。

> そういえば、「今日だけだよ」と言って、食べさせてくれるのは、やっぱり父でした。

そうなんですよね。女将は『ダメ!』の一点張りなんですが。
男親はね・・・、甘いんでしょうかね。
たはたは・・・。そんなももさんのお父様の気持ちがよくわかります。
親方あやかし堂 |  2012.02.22(水) 23:23 | URL |  【編集】

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